Ｔｉｍｅ−Ｏｖｅｒ

【Time-Over】

閉じた卒業アルバムを
もう一度開いてみる
中で時が静止していて
僕を待っている

ゆっくり開くと
懐かしくて
戻れない遠いあの日々が刻まれている

手にとるように
忘れかけていた記憶が
頭を駆け巡る

アルバムの中の僕は
今も見付からない答えを探している
誰か
僕と同じように
アルバムを開いているのかな

アルバムは未来へのパスポート
アルバムは自分の歴史
過去の記憶を
そっとしまう場所

あまり話さなかった
彼奴は
アルバムの中で笑っている
その笑顔を
僕に向けてくれなかった

忘れないで
この世から消えてしまっても
完全に忘れ去られても
地球が破滅しても

この卒業アルバムを持っている限り
僕と君は
繋がっている

遠い未来の話
君がアルバムを開けば
過去が時空を越えて
君の目の前に現れる
目を閉じて
回想しなくていい
手元には
あの時のままの時間が映像が
君の瞳を濡らすだろう